前回のハイキング記事に、犬の写真が載ってないことにお気づきになりましたでしょうか?実は、我が家の愛犬(去年の5月にアダプトした時の記事はこちら)、なんと、フィラリアに感染していたことが、先日判明したのです(涙)

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ルナ・ビーンちゃん(2歳5か月)

フィラリア症については、獣医師広報のこちらの記事と、英語だとAmerican Heartworm Society(アメリカフィラリア症学会)のこちらの記事がとても詳しく書かれています。

簡単に言うと、蚊が媒介する寄生虫で、消化管にではなく心臓に寄生するという病気です。なので、英語ではこの病気は通称Heartwormと呼ばれています。

これが判明したのが先々週の日曜日。そこは、簡易検査をしてくれるところだったので、すぐに、正規の獣医に連絡して再検査を受けるように言われました。

先住犬が罹っていた獣医クリニックは2軒あったのですが、どちらも対応が好きではなかったので、慌てて評判の良さそうな獣医クリニックを探してそこに電話してみたところ、1週間先まで正規の空きがなかったにもかかわらず、色々と調整してくれて、電話した時点で翌日、火曜日に受診させてもらえることになりました。

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息子のテニスレッスンを見つめる愛犬

その翌日には検査結果が出て、やっぱり陽性反応、しかも、血中をフィラリアの幼虫がウヨウヨ泳いでますよ~ということで、すぐの治療開始を勧められました。初回治療は日帰り入院が必要ということで、その空きも本来はなかったのですが、やっぱり調整してくれて、前回記事のハイキング予定日(金曜日)にゴリ押しで入れてくれたのでした。

もうこの時点で、獣医さんの対応はもちろん丁寧だったし、受付の担当者は毎回違うのだけど、どの担当者も感じがすごくよくて、親身になってくれるので、この新しいクリニックはかなり気に入りました~☆

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リスが気になるのだ!!

さて、フィラリア症の治療についてですが、獣医が時間をゆっくりかけて私達に説明をしてくれたのは次の通り。

① 日帰り入院で、幼虫を殺す薬の投与と経過観察、その後予防薬は毎月継続
② 抗生剤の経口投薬1か月間 ←今、ここを開始したところ。
③ 1か月間の経過観察
④ 成虫駆虫のための注射一回目
⑤ 1ヵ月後に注射二回目
⑥ その翌日に注射三回目
⑦ 1ヵ月後に再検査
⑧ ⑦が陽性の場合は同じ治療を繰り返し、陰性の場合は、半年間の経過観察
⑨ 半年後の再検査で陰性の場合に完治宣言

となります。①~⑧で半年間、⑨までたどり着くのに最短で1年間のサイクルとなります(涙)

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ニワトリさんも気になるわ~@お友達宅

治療は本当に長い時間がかかるのですね。そして、この間、特に成虫駆虫のための注射をした後は、寄生虫の死骸が肺や血管に詰まってしまう病気のリスクが高まるので厳格な運動制限が必要になるそうです。そもそも、心臓に寄生するのがフィラリアなので、感染が疑われた、そして、診断が下った時点で運動制限をするように、と言われました。これから一年、用を足すための散歩以外はできるだけ避けることになりました。(泣)

そして、治療の副作用はそれだけではなく、それぞれのステージで使われる薬や、その治療で引き起こされる他の病気(合併症)のリスクもあると聞かされました。現に、初回治療の①では、一気に幼虫が体内で死んでいくので、うちの子はなんと、それによって引き起こされるショック症状に陥って、4回も嘔吐したそうです。抗ヒスタミン薬もステロイドも効かず、強烈な吐き気止めを点滴してもらって落ち着いたそうです。二日後くらいから元気になりました。

フィラリア症は、完全な予防が可能な病気です。

それゆえに、これだけの治療によるリスクや負担(犬自身の身体的負担と、飼い主の時間とお金)も防げるはずの病気だったのです。

私達は本当に油断をしていました。去年シェルターからアダプトした際に、フィラリア検査で陰性証明をもらっていて、「また来年検査をしよう~」と悠長に構えていて、この結果です。陰性結果が出て初めて予防薬を投薬開始ができるので、アダプトした時点ですぐに検査をするべきだったのです。私達の怠慢が招いた結果だったのかなとも思います。一方で、獣医によると、レスキューされたオクラホマ州で既に感染していた可能性はある、むしろ、コロラドよりも湿度の高いオクラホマでは蚊が多く、感染率はオクラホマの方が高いということでした。

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頑張れ、ルナ・ビーン!!

いずれにしても、感染してしまった以上、治療と看護に全力を尽くすのが飼い主の務めでもあるので、私もできる限り、外出は避けて犬に寄り添う生活に切り替えていこうと思っています。ごめんよ、頼りない飼い主で・・・(涙)幸い、検査をするまで気が付かなかった、フィラリア症の症状やその兆候は全く出ていない、つまり、ほぼ初期の段階であるということが唯一の救いでしょうか。でも、治療に伴う副作用や合併症のリスクはあるので、きちんと見守っていくつもりです。

ちなみに、クリニックから提示されたワンクールの治療費は600ー800ドルくらいだそうです。でも、ここまでたった2回の診療で、既に500ドルの費用に到達しているので、何の問題もなく治療が進んだとしても、1000ドルは超える、そして、合併症なんかが出てしまった時はもっともっと費用がかかっていくと予想しています。

随時、治療の経過と、それにかかった費用についてはアップデートしていこうと思います。愛犬は元気に過ごしてくれるのがもちろん一番ですが、万が一フィラリア症にかかってしまった犬の飼い主さんがこのブログに辿り着いたら、その参考になればと思います。

<続く>