アメリカの小学校シリーズ、今日は給食について書いてみようと思います。
シリーズで書いていて、こちらが過去記事:
小学校で育てたレタスで晩ご飯!
まず、日本の小学校との大きな違いとして、アメリカの給食は
選択制
であるということですね。日本でもアレルギーがあったりすると、お弁当持参の日があったりすると思うんですが、強制を毛嫌いする国民性のアメリカでは、学校(学区)が提供する給食と家からお弁当を持参するのと、どちらでも自由に選ぶことができます。
ちなみに、
給食のことを Hot Lunch(ホットランチ)
弁当のことを Cold Lunch(コールドランチ)とか、Sack Lunch(サックランチ)
と呼びます。まあ、字のごとく、給食は温かい食べ物が出されるけど、お弁当は基本的には温め直すことができないので、サンドイッチとかで冷たいもの、という認識です。Sackというのは袋のことで、遠足の時とか、嵩張らないように紙袋に入れて持参して食べたらそのまま捨てられたりするのがイメージですね。
保育園の時は、お弁当持参でも教室内にある電子レンジで温め直してくれたので、息子の好きなパスタとか持参させてたんですが、小学校はそんなことはできず、息子は冷めたご飯が嫌いなので、いつもお弁当作りには苦戦していました。
息子の学校(学区)が提供してくれている給食メニューをどうぞ!
5月の給食メニュー
お分かりのように、肉入りメニューと肉無しメニュー(ベジタリアン向け)の選択もできるようになっています。
肉入りだと、牛肉、ターキー、チキンが交互に出てくる感じで、肉無しだと、チーズや豆とかでたんぱく源を補う感じ。チーズはどこにもついてまわるので(笑)、チーズ嫌いだったり、乳製品アレルギーがあったりすると、給食はきっと選択できない・しない、ということになるんだろうなと思います。
ちなみに、息子の好きなメニューは、ホットドッグ、チーズピザ、ビーン(豆)ナチョスだそうです。
メニューに載っているのはメインメニューで、サイドメニューには、パックの牛乳、野菜(グリーンピースとか、サラダ)、果物(りんご、オレンジ、バナナが定番)がつくそうで、これらも欲しいか欲しくないか聞かれて選択できるのだそう。もう、絶対に強制はしない、とことん「選択制」ですね(汗)
どうでしょう?日本で生まれ育ち日本の学校の給食で育ってきた私や日本人のママ友から考えると、こんな「ザ・アメリカ~ン」な食生活、信じられないし、ありえないジャンキーな食事だよなってよく話します(汗)私自身も、子供を持つ前までは激しく同感でしたね。
でも、息子が日本食の食材の多く(豆腐、ちくわ等の加工食品、カレーやシチュー等のルウ等)にアレルギーがあることが分かり、これらが食べられない=日本の給食のおかずの多くが食べられないってことを知って、これまでに日本の小学校に体験入学に行っても給食で「白飯と牛乳だけ食べられた」と言う日が多かったんですよね。それを考えたら、アメリカのジャンキーなご飯であっても、好き嫌いの激しい(肉などのたんぱく源が嫌いな)息子が、ホットドッグやチーズピザでたんぱく質を補給してきてくれれば、それはラッキー!!と思えるようになった私です(笑)
ちなみに、息子が給食を選ぶようになったのはこの春からで、キンダー、一年生、二年生の3年間、母は毎日少ないレパートリーの中から毎朝弁当作りを頑張ったのでした・・・涙
閑話休題。こんなジャンキーなアメリカの給食ですが、学区や学校によっては、きちんと【食育】もしてくれています。
学校の菜園
私の住む町にあるNPO団体が、学区や個別の学校と提携し、先生方や保護者と協力して学校の敷地内に菜園を作り、生徒に野菜や果物を育てる機会を与え、収穫したものを実際に調理したりして食べる、というプロジェクト
Garden to Table
というものです。食べる以外にも、生徒が育てたものを「ファーマーズマーケットで売る」「利益を計算し、どうやって運用するかを考える」等、経済の勉強にも発展させるプロジェクトのようです。
ちょうど息子も先週、【レタスの収穫】を授業でやって、給食でも食べたし、家にも持ち帰ってきてくれました。それを夕飯にしたのが一番上の写真↑で、下の写真↓は、収穫してきたレタスの葉(ジップロック内)と、自分で掘って根こそぎ持って帰った株を鉢植えにしたものです。
毎日の水やりも息子の仕事
毎日の水やりをして、どんどんレタスの葉が大きくなってきています。息子もこういう経験を通して、【食】を楽しみながら【食】の重要性を学んでいってくれたらいいなと思います。
さて、気になる給食の【お値段】ですが息子の学区ではこうなっています。
メインメニュー:小学生$3.50 中学生$3.75 高校生$4.00
牛乳:$0.75
野菜:$1.50
果物:$0.75
というわけで、息子の場合、通常であれば、一回の給食につき、$6.50です。普通は、前金扱いで予め一定金額を学校のランチアカウントに入金しておいて、息子が自分のランチカードをカフェテリアで給食を受け取る際にスワイプするごとに引き落としされていくシステムになっています。
でも、今はコロナ禍ということで、連邦政府の助成金が配分されているらしく、給食は【選択者全員、全額補助】となっているようです!すごいですね。元々、低所得家庭には、保護者の年収によって【全額補助】と【半額補助】の制度があって、いつでも学区に申請することはできていたんです。貧困区にある学校なんかだと、全校生徒の半分以上がそれを利用しているとかも普通にあるようです。
ちなみに、昼ご飯だけじゃなくて、朝ご飯の提供もあって、普通の時だと1食$1.75とあるんですが、これもコロナ禍では助成金対象のよう。みんな食べたければ無料で食べさせてもらえてるみたいです。
アメリカの学校給食、どうでしょうか?カルチャーショックの一面もあり、一方で、合理的な制度もあり、一長一短ではあるのだけど、それでも私は有難いシステムだなあと思います。
さあ、次は何について書こうかな(笑)
コメント
コメント一覧 (2)
パスタ系が出るのはドイツも同じですが、ドイツだとここにほぼ毎日じゃがいもが付け合わせとして投入されると思います(笑)
息子君は好き嫌いだけじゃなくてアレルギーもあるんですよね…さくらさんのご苦労がしのばれます…。
でも食べるものを自分で育てるのはいい取り組みですね。
選択制、いいなって思います。アメリカ人、強制は大嫌いですからね~(←しつこい)
ドイツでは【じゃがいも】分かる気がします!!笑
食育は、本当に大事ですよね。ありがたい取り組みです。